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皆さま
いよいよ押し詰まってまいりましたね。
年の瀬をいかがお過ごしですか?
私は今年、教室でレッスンを行う他、朗読ボランティアのお声がけして頂いたことが何より嬉しい年でした。
私が「朗読」をお勧めするいちばんの理由。
それは「優劣」がないこと、です。
みんな違って、みんないい。。。そう!まさにそれです!
競争社会のこのご時世で、たったひとつ、誰とも争わない、順位をつけない「何か」を持つことって大切じゃないかしら。
「朗読」「よみきかせ」のできることと言ったらほんの僅かです。
でも、誰も負かしていないところが、私は素晴らしいと思うのです。
今すぐにでも、そこに読み物さえあればできる朗読ですが、しかしながら、正しい発声、届ける声を出すには、ほんの少しの心がけは必要です。
鏡を見ながら口をはっきり開け、喉に負担をかけないよう、姿勢よく声を出してください。
朗読にご興味がある方でしたら、まずは、クリスマス、お正月など、どなたかと集まる機会に、ちょっとだけよそゆきの声で聴かせてあげてもらいたいなと思います。
年末年始に、周りの方とお話がはずみそうな本をご紹介します。
図書館でお手に取ってみてください。
◎名詩の絵本
自身も詩人である川口晴美さんが編纂した詩のオムニバス。
何しろ数が多いですし、新旧、悲喜交々と、バラエティに富んでいます。
きっと気に入る詩がみつかるでしょう。
語りかけるような「まえがき」も好感が持てます。
練習の材料としてもたいへんお勧めの書です。
◎名作はこのように始まる
お国も時代もジャンルも異なるいわゆる「必読書」の冒頭部分が解説とともに収められています。
名作と言われ読み継がれている作品は、物語の書き始めにどのような魔法があるのでしょうか。
ほんの少しご紹介することで、語り種にもなりますし、色々な作品の、それぞれのカラーを読み変えることのトレーニングにもなりますね。
◎23分間の奇跡
今は亡き、かつての東京都知事 青島幸男さんの訳した小作品です。
青島さんは日本のマルチタレントの草分け的な方でした。
テレビではドタバタギャグでお茶の間を賑わせていましたが、一面、しっかりとした筆を執る方でもありました。
実はずいぶん昔、どのような内容か知らずに購入した一冊です。
決してオカルトな内容ではありません。
けれども、背筋がスッと凍るようなお話です。
私たちは、必ず大なり小なりの洗脳を受けています。
教育という名の元に。。。
短編ですが、いちどに朗読すると少し長いので、小分けして読まれてははいかがでしょう。
ちょっと深い話がしたい方にお勧めの一冊です。
◎そらいろのたね
◎吉四六さん
あまりにロングセラーでですから、知らない人の方が少ないでしょう。
けれども、改めて読んでもらうと、また違った感想も生まれるものです。
ーーーー「そらいろのたね」
は、お子さんやお孫さんが何人も集まる席では大ウケまちがいありません。
「うさぎと りすと はとがきました。いのししと たぬきもきました。おとうさんぞうと、おかあさんぞうと、こどものぞうも きました。」
このとき、聴いているお子さんの名前も一緒に呼んであげてください。
「◎◎ちゃんも △△くんも きました」ってね。
お子さんたちは、自分が物語の登場人物になった途端、それは夢中になりますよ。
ーーーー大分 野津の「吉四六さん」
や「ソメコとおに」「ベロ出しチョンマ」のように、とんちばなしや民話という「言い伝え」「伝聞」の形式をとったお話には、忙殺される我々と違い、かつて交通機関のない時代、時間に追われることのない人々が、日がな何ときかを、うわさ話に興じたような、そんなゆったりしたムードで、かつ、語りかけるように読んでみてはいかがでしょう。
「あとがき」も読んで差し上げてください。
◎大きな木
前述で「名作はこのように始まる」をご紹介しましたが、私自身は「あとがき」に惹かれて本を入手することが多いです。
この村上春樹さんのそれは「あとがき名文」という私の勝手に作ったジャンルの中にランクインしています。
なんとも心をくすぐる軽やかなタッチです。
この作品は本田錦一郎(ほんだきんいちろう)さんの訳の方が古くから存在します。
多くの図書館では、どちらも蔵書されているはずです。
翻訳の違いを楽しんでみるのもいいですね。
あらすじは、あえて申しません。
どのように捉えるかは、それぞれの読み手の心境によって異なる作品かと思います。
しみじみ物を語り合いたいようなとき、読んで差し上げてください。
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