朗読・よみきかせ 無料体験レッスンは年内で終了です。
詳しくはこちら→http://wakei-shiori.blogspot.jp/2015/12/blog-post_9.html
朗読教室には広義での「話法」に対するアドバイスを求め、訪れてくださる方々がおられます。
自己紹介の投稿でも記しましたが、私は以前、たいへん専門的な学術書を、それらを必要とする各々の専門職の方たちに電話でご案内する部署に従事していました。
書店には並ばない本でもあり、医学、法学、史学など、その道の方にとっては待ちわびていたような内容の本ですので、んんん万円するにも関わらず、お知らせした途端
「買います!!二冊送ってください」(筆者注:研究費で。。。(笑))
とおっしゃるような著書ばかりでした。
ですから、くどくどしたセールストークは一切と言っていいほど必要なかったのですが、社内の教育として、クロージング(契約)に持ち込む「応酬話法」というものを、一通り学びました。
そのなかには、いわゆる「イエス・バット(Yes,But)話法」といわれる、お客様への返事のコツのようなものもありました。
まあ、こんな感じです。
お客さま「あ〜、今たくさんあるから要らないわ」
セールス「おっしゃる通りです。たくさんあるから今は必要ないですよね。ただ、、ですね、今なら来年の半額の価格ですから、たいへんお得なんですよ」
と、まあ、これはちょっとありきたり過ぎる例ですが、、、、
つまり
相手の発言を最初はまるっきり肯定し、それから、その発想を上回る提案をする。
というようなものでしょうか。
セールスの話法ですから、あくまでも「クロージング」目的です。
相手の購買意欲を巧みに動かそうとしているだけで、そこに「思いやり」がある訳ではありません。
・・・と言っても、なかなかこれ、バカにもできないとも思うのです。
何気ない会話のときも
「えー?何それ〜〜?そうじゃないよ。違うよ」
と、アタマっから否定されるより、
「なるほどーーー。そういう考えもあるのか〜。私はぜんぜんちがうこと考えちゃってた!」
と返されれば
「え?あなたはどんな風に考えてたの?」
と、気持ち良くはずむ会話が成立するように思えるからです。
しかし、これも「会話術」として実行するのみでは、何も生まれることはないでしょう。
お話される方の想いの中に
「気持ち良くお喋りしてほしい」
「どんなことでも忌憚なく話してほしい」
「いろんな考えを聴きたい」
という、お相手の心に寄り添った気持ちが備わっていてこその「表現」です。
うわべの言葉には言霊は宿らないでしょう。
そして、更にもっと大切なことがあります。
不安を抱えている方、悲しい想いをされたばかりの方に向かって
「バット」は決して無用です。
「誰しも悲しみはあるわ」
「そんなこと、たいしたことじゃないじゃない!」とか
「くよくよしてないで元気出して」
などと言う言葉かけ。
つい言いたくなるものですが、本当にお相手を思うのでしたら、まず頷いて聴いて差し上げるだけで充分ですね。
「悲しいわね。つらいわね」
と、ただただ分かち合ってください。
「分かる分かる〜〜!」
これも、イタダケませんね。
分かる訳ないです。
今は心は痛くないのですから。
でも、痛かった時のこと、思い出してほしいのです。
黙って、でも傍にいて、痛みが去るまでそっとしておいて欲しかったのではないでしょうか?
想いを馳せて、想像して、会話をする、相槌を打つ。
丁寧に生きればできるかもしれません。
私も思いやりの欠ける言葉かけをして、相手を傷つけてしまったことがあります。
付け焼き刃で身につける「話術」よりも大切なこと、共に考えてくださいね。
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