「ヒロシマ」「ナガサキ」「終戦記念日」「お盆」
微笑んだり、涙を流したりして、想いを馳せています。
昔の私どもの習慣では「お盆」と言えば七月だったのですが、いつも間にか八月が主流のようになっていますね。
「終戦記念日」と「お盆」が重なったのは、当時としては関連性がなかったようですが、今となってはまるで、戦争で悲惨な目に遭われた方へのお祈りや平和を願うための「お盆」のように感じられます。
今夏はいつになく、若い人までもが反戦、平和を力強く唱えました。
政治的な動向に黙していられなくなったせいでしょう。
若人たちに平和を願う心が受け継がれているのは誠に嬉しいことですが、私たちが創っている現代が声を振り絞って平和を切望しなければならない局面にあるのだとしたら、その実は哀しいことです。
先日、主催の担当の方から直々にご連絡を頂いたご縁で
朗読劇「この子たちの夏」1945・ヒロシマ ナガサキ
を鑑賞する機会に恵まれました。
世田谷パブリック・シアターHP記事よりーーーーーー
唯一の原子爆弾での被爆国である日本。日本人としての経験を記録でなく記憶に留めたいと、構成・演出の木村光一が遺稿や手記、詩歌など膨大な資料の中から、テーマを「母と子」に絞り朗読劇としてまとめたのが本作品です。
1985年の初演以来、全国47都道府県、396市町村で786回の公演を行ってきました。
戦争体験のない6名の女優が、細かい演出・指導のもと、戦争の疑似体験をし、大切なものは何なのかを身体で受け止め表現することにより、新しい作品として蘇りました。
「生きよう、生き抜こう!」と最後まで明日を夢みていた死んだ子どもたちの、明るく前向きな言葉。暑い夏の一日、その言葉に耳を傾けてみてください。(引用おわり)
戦争体験のない6名の女優が、細かい演出・指導のもと、戦争の疑似体験をし、大切なものは何なのかを身体で受け止め表現することにより、新しい作品として蘇りました。
「生きよう、生き抜こう!」と最後まで明日を夢みていた死んだ子どもたちの、明るく前向きな言葉。暑い夏の一日、その言葉に耳を傾けてみてください。(引用おわり)
女優さんたちの魅惑的かつダイナミックな声量で、感情たっぷりに劇は進行しました。
会場中がすすり泣きに包まれています。
朗読劇鑑賞後、改めて、先人が負ってしまった苦しさを無駄にしたくない、という、熱い炎のような思いが私の心に現れました。
戦争を知らない私たちが、その次の世代にまで引き継ぎたいものは何でしょう。
このごろ朗読教室では、生徒さんと「戦争」について長く語り合うことが多くなってきました。
一冊の本からそのようなお話になっていくのです。
先人の「書いたもの」は、いつでも私たちの思考や洞察のきっかけになるのです。
先に生きた人々は、文字通り、私たちの先生なのです。
おすすめ図書
「おとなになれなかった弟たちへ」
俳優でもあった故・米倉斉加年(よねくらまさかね)さんの著作です。
光村図書の国語教科書(中学一年生)にも掲載されています。
「戦争は弱い子供を被害者にする。それだけでなく、弱い者がもっと弱い者に対して加害者になることもある。それが戦争だ」
というような内容の米倉さんの談話を目にしたことがあり、そのとき、私の心は一瞬硬直しました。
めっきり涼しくなりましたね。
作者への理解を深めながら、心静かに読書をしましょう。
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