2016年4月15日金曜日

東京ことばのイントネーション

以前もこのブログで、ほんの少し「イントネーション」のことについて、触れました。

http://wakei-shiori.blogspot.jp/2015/01/blog-post_28.html

朗読をされる方は、どなた様もたいてい、なるべく標準語でクセの無いアクセントで読まれたいと望んでおられます。
どれだけ長く東京に住んでいても、時々ちらっと現れるお国訛り。
私はゾクゾクする程、好きですが、ご本人にとっては時に忌まわしく思われるようですね。

私はいわゆる江戸っ子で、父方の祖母は神田の生まれです。
生前、良く関東大震災の時のことなどを、目を細めて感慨深げに話してくれました。
内容は良く覚えていないところも多いのですが、私は、祖母の言葉遣いがたいへん綺麗だったのを覚えています。
また、祖母は祖父の商売を手伝っていたので、そのお陰か、電話の出かたが「小粋」でした。

チン(黒電話の受話器を上げる音)

「◎◎(苗字)でござっぃぁぁす」

文字にするのむつかしい。。。

再現しづらいのですが

「ございます」と「ざます」と「ござんす」

を足して薄めたようなアクセントなのです。
東京下町における丁寧語の方言なのでしょうか。
どこにも力の入らない自然なイントネーションで、実に耳に心地良いものでした。
あんなに聴き慣れていたはずなのに、私ははっきり口真似できないのです。

「へえ、へえ、はー、さいざぁんすか」

などとも言っていました。

「さようでございますか」よりカッコいいな、と思うのです。
でも、今、ビジネスの電話口でそんなこと言ったら、クレームになりそうですね(怖)

かつての東京ことばは、決して「標準語」ではなかったのですよね。
いわば「東京弁」です。
しかし、この東京弁もざっと調べただけでも「江戸弁」と「山の手言葉」などと別れるそうですし、時代とともに、色々なところから入り込んで、変遷しているようです。

私は昭和四十年生まれで、もうこの「東京弁」が薄まり、没個性なアクセントで育った世代ですが、このような言葉は「首都圏方言」と言うそうです。

そこへいくと、昭和十年生まれの父は、例えば

「千住」を「せんじ」

と呼びましたし、

「おかあさん、おとうさん」は「おっかさん、おとっつぁん」
「紐」は「しぼ」
「風呂敷」は「ふるしき」
「真っ直ぐ」は「まっつぐ」


など、など、と頑固に貫き通しておりました。

気が短いので、よく

「そんなこたぁ、うっちゃっとけ!」

などと言っておりましたっけ。



さて、朗読の練習をしていると、私もイントネーションが怪しいことがあります。
そんなとき、ずっと長く使っていて便利なのがこちら。



もともと書籍でしたが、アプリ版は音声で確認できるので、断然便利です。
お値段は、約3000円とちょっと高めですが、私は充分、元を取れているのではないかと思っています。


NHK日本語アクセント辞典 アプリ
iTunes
https://itunes.apple.com/jp/app/nhk-ri-ben-yu-fa-yinakusento/id510849872?mt=8

Google Play
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.est.android.DejizoDic.Accent&hl=ja


アプリではないですが、無料で音声確認ができるサイトはこちら。
細々と行き届いていて、こちらも超オススメです。

オンライン日本語アクセント辞書(東京ことばアクセント)
OJAD
http://www.gavo.t.u-tokyo.ac.jp/ojad/


朗読でイントネーションに不安になったとき、ぜひご活用くださいね。








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